医療職の給料体系
作業療法士を目指そうと思った時17歳、その時に思ったんです。
「一人で生きていけるお金さえ得られればいい」
「今まで人様にお世話になった分、働いて返していくんだ」と。
本気でそう思ってたんです。
しかし、作業療法士となり20年以上経過しました。
今では「もう少しお給料もらえないかな」「どこで仕事が評価されるのかな」
…今の私は煩悩にまみれております。
でも実際問題、何度か転職をしているとはいえ、給料については昇給した覚えがほぼありません。
社会人1年目の時、手取りが約17万円でした。
それが社会人4年目になり、手取りが約17万円でした。
おかしいな、何も変わってない・・・。
実際、この期間に昇給したのは1回だけ。1000円ぐらいだったかな。
この時期は奨学金の返済もあったのと、スキルを上げるため、研修に行くことが多かったため出費が多く、そこそこお金がなかったです。
どうして医療職は給料が上がりづらいのか?
病院や施設の利益はどこで得られるかというと、
患者様と利用者様が来てくださることで得ることができます。
健康保険や介護保険など公的保険で収入を得ているところは、国から単価が決められているのです。
この処置をすればいくら、リハビリ1回するといくらと。
もちろん施設の大きさ、従業員の数、多種多様な条件が細かく設定されており、
それにあてはめて単価が決まるのです。
つまり病院や施設側では単価が決められないということ。
そのうえ、単価(診療報酬とか介護報酬ともいいます)の見直しも決められています。
病院などの診療報酬は2年に1回、施設系サービスや訪問系サービスなど介護報酬が3年に1回です。
世の中、急に物価高になろうとも、このスケジュールはほぼ変わらないので、
物価が上がりつつあるから、単価を今すぐ上げましょうってことにはならないのです。
そのうえ、報酬を得るにはやればやるだけいいものと上限が決められているものがあります。
やればやっただけいいものも、いろいろな条件を与えらえることがあります。
「所定の様式に記入」とか「定期的に評価し記録する」とか「あらかじめ計画書をつくる」などなどなど・・・
これが手間なんですよ。この手間と報酬が見合えば頑張るのでしょうが、
結構見合わないことも多い。書類作成に時間かかった割には報酬が少ないとか。
上限も決められているものは例えばリハビリ職1人につき、
1日最大○○人までリハビリをしてもいいとか。
どうしたら医療職の年収が上がるのか?
結論から言うと・・・
もし出世や自分のキャリアプランでこだわりがない限りは、
その職場での年収アップはあきらめましょう。
処遇改善手当とかという名目で少々給料アップはあるでしょうが、
これも国の気まぐれです。
きっと昨今の世論や情勢を踏まえてアップするでしょうが、
ずっと続くのか、はたまたバラマキで終わるのかは不透明です。
ただし、その職場にいながらでも年収を上げる方法はあるので
あきらめずにいきましょう。
①今の職場にいる場合
これは今の職場にいながらでも可能な方法です。
副業をするといっても、いろいろな方法があります。
- ・専門職を生かす場合
- ・専門職は使わない場合
専門職を生かす場合
専門職を生かし、ダブルワークをしていきます。周りでもダブルワークをする人はいらっしゃると思います。
この専門職はパートの仕事も比較的探しやすいですよね。
私も一時期、ダブルワークをしており、平日は常勤として働く施設で働き、土曜日にパートでデイケアで仕事をしていました。
他の職場を経験することになり、リハビリのやることは変わらなくても、運営管理や記録方法など学びを得る機会がありました。
私の職場でも看護師さんで普段は別のところで主で働いていて、夜勤専従で働いている人がいます。介護士さんでも結構いるかな。
デメリットとしては、体力と時間を持っていかれることでしょうか。
専門職を使わない場合
専門資格は使いません。いわゆる一般的な副業を持つことです。
例えば、ポイ活やせどり(商品を安く仕入れて高く売る)、投資など在宅にいてもできるものもあります。
デメリットは安定した給料はもらえないこと。
他にはすき間バイトやクラウドを使った方法もありますが、
先ほどと同じく、体力と時間を持っていかれます。
しかし、もう少し時間の融通がきくので、自分のスケジュールや体力に合わせて組むことができます。
②転職をする場合
今の職場での給料アップは期待できないから、職場を変える場合です。
実際、私はこちらの方法が現実的に年収がアップしました。
私は何度か職場を変えました。その理由はほぼ家庭の事情です。
その職場の給料が嫌で変えたわけではありません。
転職をしたときに私がやったことは、
- ・市場調査
- ・複数の施設、病院での面談
- ・転職エージェントに相談
市場調査
当たり前だと思いますが、ハローワークや求人誌などで調べて、
今どのぐらいの給料で募集をしているのか。
自分の経験でどれぐらいもらえそうなのかを計算します。
複数の病院、施設での面談
調べたら、ここからが勝負です。
しっかり自分での希望給料を決めたら、しっかり交渉をしましょう。
私は転職をするときは、必ず複数の病院や施設での面談をしてきました。
「前職では○○ぐらいの給料だったので、希望は○○でお願いします。」
とはっきり伝えると、二つ返事でOKをもらうことが多かったです。
ここで難しいのは希望給料の設定。
市場調査をもとにした金額にしましょう。あまりに乖離しているとうまくいきません。
転職エージェントに相談
転職エージェントに相談もしたことがあります。
上記の市場調査と交渉をやってくれるので、楽といえば楽です。
ただ転職エージェントはその会社で抱えているところからの紹介しかないので、
自分の条件に合わなかったり、意外に自分の知り合いの伝手の方が条件が良かったりと、
必ずしも成功したわけではありませんでした。
あと、私の知り合いでは定期的に転職エージェントから電話が来てました。
転職をするにもデメリットはあります。
自分のキャリア形成ができづらいこと。転職を繰り返すと、出世はほぼできません。
まれに管理職限定での求人はありますけれども。
私は経験年数が多い割には管理職についていないです。
そりゃ、そうですよね。中途入社ですから。
私の学生時代の同期は主任職についている人はかなりいます。
それから、転職するたびに新たな環境で仕事がする負荷はかかります。
私は年をとるにつれて、ちょっときつくなってきたなぁと実感しています。
医療職だからといって、年収は上がりづらい状況にありますが、
それでも方法はあります!
医療職のみなさん、あきらめずに行きましょう!!!